ハッセ=ダベンポートの関係式

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数学において、テンプレート:Harvs によって導入されたハッセ=ダベンポートの関係式(ハッセ=ダベンポートのかんけいしき、テンプレート:Lang-en-short)とは、ガウス和に関する二つの関係式で、一つはハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式(Hasse-Davenport lifting relation)と呼ばれ、もう一つはハッセ=ダベンポートの積の関係式(Hasse-Davenport product relation)と呼ばれる。ハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式は、数論における異なる体上のガウス和に関連するある等式である。ヴェイユ予想に動機付けられ、テンプレート:Harvtxt はこの式をある有限体上のフェルマー超曲面のゼータ関数を計算するために用いた。

ガウス和は有限体上のガンマ関数の類似物であり、ハッセ=ダベンポートの積の関係式は次のガウスの積公式の類似物である:

Γ(z)Γ(z+1k)Γ(z+2k)Γ(z+k1k)=(2π)k12k1/2kzΓ(kz).

実際、ハッセ=ダベンポートの積の関係式は、p-進ガンマ関数と テンプレート:Harvtxtグロス=コブリッツの公式に対する類似の乗法的公式から得られる。

ハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式

Fq 個の元を持つある有限体とし、Fs を [Fs:F] = s であるような体とする。すなわち F 上のベクトル空間 Fs次元s である。

αFs のある元とする。

χF から複素数への乗法的指標 (数学)とする。

NFs/F(α) を、Fs から F へのノルムで、次で定められるものとする。

NFs/F(α):=ααqαqs1.

χFs 上の乗法的指標で、χ と、Fs から F へのノルムの合成で与えられるものとする。すなわち

χ(α):=χ(NFs/F(α))

とする。

ψ をある非自明な F の加法的指標とし、ψψ と、Fs から F へのの合成であるような Fs 上の加法的指標とする。すなわち

ψ(α):=ψ(TrFs/F(α))

とする。

τ(χ,ψ)=xFχ(x)ψ(x)

F 上のガウス和とし、τ(χ,ψ)Fs 上のガウス和とする。

このとき、ハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式は次で与えられる。

(1)sτ(χ,ψ)s=τ(χ,ψ).

ハッセ=ダベンポートの積の関係式

ハッセ=ダベンポートの積の関係式は次で与えられる。

amodmτ(χρa,ψ)=χm(m)τ(χm,ψ)amodmτ(ρa,ψ).

ただし ρ は q–1 を割る exact 位数が m の乗法的指標であり、χ を任意の乗法的指標、ψ はある非自明な加法的指標である。

参考文献