ランダウ分布

テンプレート:確率分布 ランダウ分布（テンプレート:Lang-en）はレフ・ランダウにその名をちなむ確率分布。裾が重いため平均や分散、モーメントは定義されていない。この分布は安定分布の特別なケースである。

定義

ランダウにより最初に書かれた確率密度関数は、複素積分により定義される。

$p(x)=\frac{1}{2\pi i}\underset{a-i\mathrm{\infty }}{\overset{a+i\mathrm{\infty }}{\int }}{e}^{s\log (s)+xs}ds,$

ここでaは任意の正の実数で、積分経路が虚軸と並行で正の実軸と交差することを意味する。$\log$は自然対数である。

次の実数積分は上と等価である。

$p(x)=\frac{1}{\pi }\underset{0}{\overset{\mathrm{\infty }}{\int }}{e}^{-t\log (t)-xt}\sin (\pi t)dt.$

ランダウ分布の全てのものは、元の分布を特性関数を持つパラメータ$\alpha =1$,$\beta =1$の安定分布の位置スケールのものに拡張することによって得られる。

$\phi (t;\mu ,c)=\exp (it\mu -\frac{2ict}{\pi }\log |t|-c|t|)$

ここで $c\in (0,\mathrm{\infty })$、$\mu \in (-\mathrm{\infty },\mathrm{\infty })$ これが密度関数を与える

$p(x;\mu ,c)=\frac{1}{\pi c}\underset{0}{\overset{\mathrm{\infty }}{\int }}{e}^{-t}\cos (t\left(\frac{x-\mu }{c}\right)+\frac{2t}{\pi }\log \left(\frac{t}{c}\right))dt,$

$p(x)$の元の形式は $\mu =0$ で $c=\frac{\pi }{2}$である。以下は$\mu =0$ と $c=1$の場合の$p(x;\mu ,c)$の近似である。

$p(x)\approx \frac{1}{\sqrt{2\pi }}\exp (-\frac{x+e^{-x}}{2}).$

関連の分布

• $X\sim \text{Landau}(\mu ,c)$のとき$X+m\sim \text{Landau}(\mu +m,c)$.
• ランダウ分布は安定度パラメータ $\alpha$と歪度パラメータ $\beta$がともに1の安定分布である。