全正値行列
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数学において、全正値行列(ぜんせいちぎょうれつ、テンプレート:Lang-en-short)とは、そのすべての小行列式の値が正となる正方行列をいう[1]。全正値行列のすべての成分は正であり、正行列でもある。また、すべての主小行列式が正(および、そのすべての固有値が正)であり、対称全正値行列は正定値行列でもある。全非負行列も同様に、すべての小行列式の値が非負(正もしくは0)である正方行列のことと定義される。"全正値"を"全非負"の意味で用いる場合もある。
意味
n × n 行列 とする。任意のにつき、任意のp × p部分行列を以下の条件の下で取ることとする:
以下が成り立つとき、Aは全正値行列である[2]。
歴史
全正値性の理論の発展につながった歴史的なトピックには、以下の研究が含まれる: [2]
- 全正値カーネルと全正値行列のスペクトル特性に関する研究
- グリーン関数が全正値であるような常微分方程式(MGケリンと何人かの同僚による1930年代半ばの研究)
- variation diminishing propertiesI. J. Schoenbergによって1930年に開始された)に関する研究
- (Iriation diminishing propertiesJシェーンベルグによって1930年に開始された)研究
- ポリア周波数関数(1940年代後半から1950年代初頭のIJシェーンベルグによる)。
例
たとえば、ノードが正で、かつ増加しているヴァンデルモンドの行列式は全正値行列である。