行列式に対するライプニッツの明示公式

提供: testwiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

数学線型代数学における行列式明示公式 (テンプレート:Lang-en-short)あるいはライプニッツの公式 (テンプレート:Lang-en-short) とは、正方行列の行列式をその行列の成分置換を用いて陽に表したものである。ゴットフリート・ライプニッツに敬意を表してこの名がある。

テンプレート:Vanc
テンプレート:Mvar次正方行列 テンプレート:Mvar に対して、その テンプレート:Math2成分を テンプレート:Math で表すと、その行列式 テンプレート:Math は次の式で表せる:
det(A)=τSn(sgnτ)i=1nai,τ(i)=σSn(sgnσ)i=1naσ(i),i
ここに テンプレート:Math置換群 テンプレート:Mvar に属する置換に対する符号を与える函数である。

物理学などではレヴィ゠チヴィタ記号 テンプレート:Mvarアインシュタインの和の規約に則り det(A)=εi1ina1i1anin のように表すこともよくある。

ライプニッツの公式によって行列式を定義する場合、式に従って行列式を直接計算しようとすれば、その計算量は一般に [[ランダウの記法|テンプレート:Math]]—つまり計算回数は テンプレート:Mvar階乗に漸近的に比例—となる(長さ テンプレート:Mvar の置換の総数は テンプレート:Math であったことを思い出そう)。これは テンプレート:Mvar が大きければそのような計算は実用的でないことを意味している。それでも、(典型的にはガウス消去法などを通じて)LU分解 テンプレート:Math が得られているならば、計算量は テンプレート:Math まで抑えられる—なぜならば、テンプレート:Math であり、また テンプレート:Mvar は三角行列であるからそれらの行列式は単に対角成分を全て掛けるだけで求められる(ただし、数値線形代数での実用的な応用で明示公式を用いることは稀である)。例えば テンプレート:Harvtxt などを見よ。

特徴付け

行列式は以下の定理によって特徴付けることができる。

定理
テンプレート:Math 上の行列環上で定義された函数 F:Mn(𝕂)𝕂 で、列ベクトルに関して多重線型かつ交代的で、テンプレート:Math を満たすものはただ一つ存在する。ただし テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar-次単位行列

上記の明示式で定義された函数 テンプレート:Math は実際にこれら条件を満たすから、このような函数は存在する。逆にこれら条件から上記の明示式が出ることを見れば一意性が示せる。これにより、定理の条件を満たす函数 テンプレート:Mvar が明示公式で与えられる行列式函数にほかならないことがわかるから、行列式 det:Mn(𝕂)𝕂 を明示公式によって定義することも、定理の条件を満たす唯一の函数として定義することもできる。

テンプレート:Math proof

関連項目

参考文献

脚注


外部リンク