ディラック定数

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テンプレート:Redirectテンプレート:物理定数 換算プランク定数(かんさんプランクていすう、テンプレート:Lang-en-short)またはディラック定数(ディラックていすう、テンプレート:Lang-en-shortテンプレート:Math は、プランク定数 テンプレート:Mvarテンプレート:Math で割った値を持つ定数である。

数値

2019年5月20日に施行された新しいSIの定義では、プランク定数を定義値として定めることによって質量キログラム)を定義している。このためディラック定数も定義値となり、不確かさのないものとなった。

その値は

h2π=1.054 571 817...×1034 Js=6.582 119 569...×1016 eVs

である[1][2]テンプレート:Math は「エイチ・バー」と読む。

物理的意義

物理的には、プランク定数が周波数 テンプレート:Mvarエネルギー テンプレート:Mvar の間の比例定数を意味するのに対して、換算プランク定数は角周波数 テンプレート:Mvar とエネルギー テンプレート:Mvar の間の比例定数を意味する。すなわち、

E=hν=h2π2πν=ω

の関係が成り立っている。また、以下のように運動量 テンプレート:Mvar角波数 テンプレート:Mvar の間の比例定数と見ることもできる。

p=hλ=h2π2πλ=k

ディラック定数は原子単位系における作用の単位である。

角運動量

電子軌道角運動量 テンプレート:Mvar の大きさ テンプレート:Mathテンプレート:Mvar 成分 テンプレート:Mvar

|𝑳|=l(l+1)Lz=m

と表されテンプレート:R、ディラック定数を基本単位としていることが分かる。ここで、テンプレート:Mvar主量子数とすると、テンプレート:Mvarテンプレート:Math までの値を取る方位量子数テンプレート:R[3]テンプレート:Mvarテンプレート:Mathテンプレート:Math 個の値を取る磁気量子数でテンプレート:R[4]、軌道角運動量を極座標 テンプレート:Math で表わした場合の部分が テンプレート:Mvar動径部分が テンプレート:Mvar であるテンプレート:R。また、電子スピン角運動量テンプレート:Math[5]量子力学の分野ではプランク単位系を用いることが多く、その場合の電子のスピンは テンプレート:Math と書き、この テンプレート:Math をスピン量子数と呼ぶ。

二原子分子回転運動を表す際、テンプレート:Mvar回転量子数とすると、回転の角運動量の大きさは テンプレート:Math、回転運動のエネルギーは テンプレート:Math と表され、回転定数 テンプレート:Mvar の中に テンプレート:Math とディラック定数が現れる。ここで、テンプレート:Mvar は分子の重心まわりの主慣性モーメントの非零成分であるテンプレート:R

不確定性原理

量子力学によって記述されるような物理現象観測においては、不確定性原理によって位置不確かさ テンプレート:Math運動量の不確かさ テンプレート:Math の積 テンプレート:Math、あるいはエネルギーの不確かさ テンプレート:Math時間の不確かさ テンプレート:Math の積 テンプレート:Math は、テンプレート:Math より小さくなることはないとして

ΔxΔp2ΔEΔt2

と表されるテンプレート:R[6]


記号

ディラック定数には H にバーを付した Ħ の小文字 ħ が用いられることもあるが、Unicode には専用の文字 テンプレート:Unichar が用意されている。また[[TeX|テンプレート:TeX]]では \hbar コマンドが用いられる。

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称

テンプレート:CharCode

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ

出典

テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

外部リンク

テンプレート:Physics-stub


en:Planck constant