Tor関手

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ホモロジー代数において、Tor 関手 (テンプレート:Lang-en-short) はテンソル積の関手の導来関手である。それらは最初一般に代数トポロジーにおいてテンプレート:仮リンク普遍係数定理を表現するために定義されたテンプレート:Citation needed

特に Rとし、R-Mod で左 R-加群を、Mod-R で右 R-加群の圏を表すテンプレート:EfnR-Mod の加群 B をひとつ選んで固定する。Mod-R の対象 A に対し、T(A) = ARB とおく。すると TMod-R からアーベル群の圏 Ab への右完全関手であるテンプレート:Efn。そして、その左導来関手 LnT が定義される。

TornR(A,B)=(LnT)(A)

とおく。すなわち、射影分解

P2d2P1d1P0εA0

をとり A の項を取り除き射影分解に B をテンソルして複体

P2RBd21P1RBd11P0RB0

を得るテンプレート:Efn。そしてこの複体のホモロジーをとる。

性質

  • すべての n ≥ 1 に対して、Torテンプレート:SuMod-R × R-Mod から Ab への加法的関手である。R が可換である場合には、Mod-R × Mod-R から Mod-R への加法的関手である。
  • 導来関手のすべての族に対して正しいように、すべての短完全列 0 → KLM → 0 は次の形の長完全列を誘導する。
Tor2R(M,B)Tor1R(K,B)Tor1R(L,B)Tor1R(M,B)KRBLRBMRB0.
  • R が可換で rR零因子でなければ、
Tor1R(R/(r),B)={bB:rb=0}

でありテンプレート:Sfn、ここから用語 Tor (すなわち Torsion) が来ている。捩れ部分群参照。

  • さらに、すべての自由加群は長さ0の自由分解をもつので、上記の議論から、F が自由 R-加群であれば、すべての n ≥ 1 に対して Torテンプレート:Su(F, B) = 0。
TornR(iAi,jBj)ijTornR(Ai,Bj).
  • 有限生成アーベル群の分類から、すべての有限生成アーベル群は ZZk のコピーの直和であることを知っている。このことと前の3つから、A が有限生成であるときにはいつでも Torテンプレート:Su(A, B) を計算することができる。

脚注

テンプレート:Notelist テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目