同伴行列

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テンプレート:Refimprove 線型代数学におけるフロベニウス同伴行列(どうはんぎょうれつ)あるいはコンパニオン行列テンプレート:Lang-en-short)とは、nモニック多項式

p(t)=c0+c1t++cn1tn1+tn

に対して

C(p)=[c01c11cn1]

と定義されるn行列を言う。慣例的に、基底 v1, …, vn は、C = C(p) が基底を巡回するようにとる。つまり、Cvi = Civ1 = vi+1 (i < n) かつ v1K[C]-加群として V を生成する。

文献によってはいま挙げた行列の転置(と双対巡回座標)を採用するものもある。これは線型漸化式に用いるなどの目的でより効果を発揮する。

特徴付け

モニック多項式 p から定まる同伴行列 C(p) の固有多項式最小多項式p と一致するテンプレート:Sfn。このような意味でモニック多項式 p は正方行列 C(p) を〈同伴〉している。

行列 A が適当な K の元を成分にもつ n 次行列とすると、以下は同値:

  • A はその固有多項式の同伴行列に K 上で相似である。
  • A の固有多項式と最小多項式は一致する。
  • A の最小多項式の次数は n である。
  • Kテンプレート:Sup = [[生成 (線型代数学)|spanテンプレート:Sub]]{v, Av, …, An−1v} となるベクトル v が存在するテンプレート:Efn
  • V = Kテンプレート:SupK[A]-加群として巡回的(かつ V = K[A]/(p(A)) である(このことを以って A は正常 (regular) であるという)。

一般には任意の正方行列 A が同伴行列に相似となるとは限らないが、いくつかの同伴行列 C(pテンプレート:Sub), …, C(pテンプレート:Sub) の直和

R=[C(p1)C(pm)]

に相似となる。モニック多項式の列 テンプレート:Math, …, テンプレート:Math は後に続く多項式を割り切るように選ぶことができ、それらは A により一意的に決まる。このようにして得られた区分行列 RA有理標準形と呼ぶ(代数閉体上における行列のジョルダン標準形の類似)。

対角化可能性

n 次モニック多項式 pn 個の相異なる根(つまり同伴行列 C(p) の固有値λ1, …, λn を持つならば、同伴行列 C(p) は

VC(p)V1=diag(λ1,,λn)

対角化できる。ただし Vλi たちに対応するヴァンデルモンド行列である。

線型漸化式

与えられた線型回帰数列の固有多項式が

p(t)=c0+c1t++cn1tn1+tn

であるとき、(転置)同伴行列

CT(p)=[010000100001c0c1c2cn1]

は、数列の項を一つ進めるという意味で、当該の数列を生成する。式で書けば

CT[akak+1ak+n1]=[ak+1ak+2ak+n]

が成立する。

c0 = −1 かつ他の全ての i について ci = 0 のとき、即ち p(t) = tn − 1 のとき、行列はシルベスターの巡回時計ずらし行列 (cyclic clock shift matrix) になる。

ベクトル (1, t, t2, …, tn−1) は、t が上記固有多項式の根であるとき、固有値 t に属する固有ベクトルである。

注釈

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出典

テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

外部リンク