部分リーマン多様体の接続と曲率

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本項、部分リーマン多様体の接続と曲率では、古典的なテンプレート:仮リンクを高次元のリーマン多様体の場合に拡張した成果を述べる。具体的にはリーマン多様体M¯の部分多様体テンプレート:Mvarに対し、

といったものを高次元化した成果を述べる。


以下、本項では(M¯,g)をリーマン多様体とし、

MM¯

をその部分多様体テンプレート:Refnとする。また特に断りがない限り、単に「多様体」、「写像」等といった場合はテンプレート:Mvar級のものを考える。


テンプレート:Mvarの接続とテンプレート:Mvarの接続の関係性

¯テンプレート:Mvarが定めるM¯上のレヴィ-チヴィタ接続とする。またリーマン計量テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarに制限することで、(M,g)がリーマン多様体になるので、テンプレート:Mvarが定めるテンプレート:Mvar上のレヴィ-チヴィタ接続を考える事ができる。

一方、テンプレート:MvarM¯の部分多様体なので、M¯のレヴィ-チヴィタ接続¯テンプレート:Mvarへの制限¯Mも考える事ができる。


実はこの2つは以下の関係を満たす: テンプレート:Math theorem ここでPrPは、TPM¯の元の接ベクトル空間テンプレート:Mvarへの射影

PrP:TPM¯TPM

である。

法接続

上ではM¯の接続のテンプレート:Mvarの接ベクトルバンドルテンプレート:Mvarへの射影を考えたが、同様にM¯の接続のテンプレート:Mvarの法ベクトルバンドルへの射影を考える事ができる。 テンプレート:Mvarの点テンプレート:Mvarに対し、

PrPN:TPM¯NPM

TPM¯の元の法ベクトルバンドルNPMへの射影とする。 テンプレート:Math theorem

第二基本形式とワインガルテン写像

上述したように、テンプレート:Mvar上のレヴィ-チヴィタ接続M¯のレヴィ-チヴィタ接続¯Mテンプレート:Mvarへの射影であるので、両者の差 ¯XMYXYMM¯の法ベクトルバンドルNMへの¯XMYの射影となる。 テンプレート:Mvarの点テンプレート:Mvarに対し、

PrP:TPM¯TPM
PrPN:TPM¯NPM

をそれぞれTPM¯の元の接ベクトル空間テンプレート:Mvarへの射影、TPM¯の元の法ベクトルバンドルNPMへの射影とする。

テンプレート:Math theorem なお、「第二基本形式」という名称はガウスの曲面論から来ており、ガウスの曲面論ではリーマン計量I(X,Y):=g(X,Y)の事を第一基本形式というのに対応した名称である[1]


Pr(¯XMY)=XYであったので、以下が成立する: テンプレート:Math theorem

第二基本形式は以下を満たす[2]テンプレート:Math theorem

また、P(t)テンプレート:Mvar上の曲線、VP(t)P(t)上のテンプレート:Mvarに接するベクトル場とするとき、以下が成立する: テンプレート:Math theorem

上ではM¯の接続とテンプレート:Mvarの接続の差を第二基本形式として定義したが、同様にM¯の接続とテンプレート:Mvarの法接続の差を考える事ができる。

テンプレート:Math theorem

テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar上のベクトル場、テンプレート:Mvarを法ベクトルバンドルNMの切断とすると、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarは直交するので、

0=Xg(Y,η)=g(¯XMY,η)+g(Y,¯XMη)=g(II(X,Y),η)g(Y,Sη(X))

である。よって次が成立する: テンプレート:Math theorem

曲率の関係式

前節と同様に記号を定義し、により定まるテンプレート:Mvarの曲率をR¯により定まるM¯の曲率をR¯とする。

さらにテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar上のベクトル場とし、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの法ベクトルバンドルの切断とする。このとき、次が成立する: テンプレート:Math theorem ここで¯XII

II(X,Y,η):=g(II(X,Y),η)

T*MT*MN*Mの切断とみたときの共変微分であり、

[Sη,Sζ]X:=Sη(Sζ(X))Sζ(Sη(X))

である。

ガウスの方程式はテンプレート:Mvarの曲率が全空間M¯の曲率と第二基本形式から決まる事を意味している。同様にリッチの方程式はテンプレート:Mvarの法曲率がワインガルテン写像から決まる事を意味している。


またガウスの方程式からテンプレート:Mvarの断面曲率

SecP(v,w):=gP(RP(v,w)w,v)gP(v,v)gP(w,w)gP(v,w)2M¯の断面曲率SecP(v,w)に関して以下の系が従う:

テンプレート:Math theorem

部分多様体の基本定理

詳細はテンプレート:Refnを参照。 テンプレート:節stub

第三基本形式

これまで同様M¯をリーマン多様体、MM¯をその部分多様体とし、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの点とし、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの元とし、テンプレート:Mvarを法ベクトル空間テンプレート:Mvarの元とする。

テンプレート:Math theorem

第三基本形式III(X,Y)は二次形式 φX,Y(Z,W)=g(II(X,Z),II(Y,W))のトレースであるので、III(X,Y)は基底の取り方に依存せずwell-definedである。

第三基本形式は以下のようにも表現可能である: テンプレート:Math theorem テンプレート:Math proof

M¯が定曲率空間の場合、第三基本形式は以下を満たす: テンプレート:Math theorem 特にテンプレート:Mvarの余次元がテンプレート:Mvarであれば、前述したワインガルテン写像による第三基本形式の表記を適用することで、以下が成立する事がわかる: テンプレート:Math theorem

主曲率、ガウス曲率、平均曲率

本節では、埋め込みMM¯余次元テンプレート:Mvarの場合、すなわちdimM¯dimM=1の場合、テンプレート:Mvarに対し主曲率、ガウス曲率、平均曲率という3つの曲率概念を定義する。

これらの概念を定義するためにまずその動機を述べる。今MM¯は余次元テンプレート:Mvarなので、長さテンプレート:Mvarの法ベクトルテンプレート:Mvarを(±1倍を除いて)一つだけ選ぶ事ができる。

テンプレート:Mvarにおける接ベクトルテンプレート:Mvarに関し、曲線Pv(s)テンプレート:Mvarを通りテンプレート:Mvarに接する(弧長パラメータテンプレート:Mvarでパラメトライズされた)テンプレート:Mvarの測地線とすると、 Pv(s)テンプレート:Mvarの測地線であった事から、¯dsddsPv(s)は必ずテンプレート:Mvarに直交するので、テンプレート:Mvarの余次元がテンプレート:Mvarな事から、¯dsddsPv(s)テンプレート:Mvarと平行になる。 よってg(¯dsdPv(t)ds,η)は測地線の曲率の大きさに符号をつけたものである。

主曲率とは(符号付きの)測地線の曲率の大きさg(dsdP(t)ds,η)の極値になっている値の事である。

主曲率は具体的には下記のように求める事ができる。dsddsPv(s)=0なので、 曲線に沿ったガウスの公式第二基本形式の定義より、

g(¯dsddsPv(s),η)=g(II(dP(t)ds,dPv(t)ds),η)=IIη(dP(t)ds,dPv(t)ds)

よって主曲率、すなわちg(dsdP(t)ds,η)の極値は二次形式IIηを回転行列により対角化した際の対角成分κ1,,κnの事である。

ガウス曲率は主曲率κ1,,κnの積、平均曲率は主曲率κ1,,κnの平均値である。

厳密な定義は以下の通りである: テンプレート:Math theorem テンプレート:Math theorem なお、ガウス曲率の事を全曲率テンプレート:Lang-en-short)という事もあるがテンプレート:Refn、「全曲率」という言葉は測地線曲率の曲線全体に対する積分値を指す場合もあるので注意が必要である[3]

上記の定義についていくつか補足を述べる。第一に、単位法ベクトルテンプレート:Mvarの向きを反転させると、主曲率の符号が反転してしまう。このためテンプレート:MvarM¯が向き付け可能なときは、テンプレート:Mvarの向きがM¯の向きと一致するという規約を授けてテンプレート:Mvarの向きを固定する事が多い。

第二に、IIη(X,Y)|Pは対称二次形式であるので、次が成立する: テンプレート:Math theorem

第三にワインガルテンの公式から

g(Sη(X),Y)=g(II(X,Y),η)

であるので、明らかに次が成立する: テンプレート:Math theorem

よって固有多項式の一般論から、特に次が成立する: テンプレート:Math theorem ここでiSηSη:TPMTPMiTPMに誘導する写像を iSη:iTPMiTPMである。

第四に、平均曲率に関しては、MM¯が余次元テンプレート:Mvarでなくとも、II(X,Y)|Pを法ベクトル空間NPMに値を取る二次形式とみなしたときのトレース(のテンプレート:Mvar)として定義できる: テンプレート:Math theorem

平均曲率ベクトル場は極小曲面の特徴付けとして有用であり、閉多様体MM¯が極小曲面になる必要十分条件はテンプレート:Mvar上の平均曲率ベクトル場が恒等的にテンプレート:Mvarである事である事が知られている[4]

ガウス写像

本節では、向き付可能なリーマン多様体テンプレート:Mvarをユークリッド空間に余次元テンプレート:Mvarで埋め込んでいる場合、すなわちMm+1テンプレート:Mathの場合に対し、「ガウス写像」を定義する事で、ワインガルテン写像やガウス曲率に幾何学的な意味付けを与える。

これまで同様テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの単位法ベクトル場とすると、各点テンプレート:Mathに対し、ベクトルテンプレート:Mvarは長さテンプレート:Mvarのベクトルなので、テンプレート:Mvarを原点中心の単位球テンプレート:Mvarの元とみなす事ができる。このようにみなす事で定義できる写像

G:PMηPSm

ガウス写像テンプレート:Lang-en-short[5]テンプレート:Lang-en-short[6])という。

テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarにおける接ベクトル空間の元テンプレート:MvarMmテンプレート:Mvarにおける接平面と自然に同一視すると、任意のテンプレート:Mathに対し、

η,v=0

である事から、mにおいてテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarと平行な超平面であるので、自然にテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarを同一視する。このとき次が成立する: テンプレート:Math theorem

さらにガウス写像はガウス曲率と以下の関係を満たす: テンプレート:Math theorem

Theorema Egregium

断面曲率と第二基本形式の関係主曲率の定義から、特に以下の系が成立する:テンプレート:Math theorem

ここでSecP(,)SecP(,)はそれぞれテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの断面曲率である。


よってとくにM¯が曲率テンプレート:Mvarテンプレート:仮リンク、すなわちM¯c上の任意の点テンプレート:Mvarにおける任意の方向の断面曲率がテンプレート:Mvarである空間の場合には、

Sec(ei,ej)=c+κiκj

が成立する。

実は上式の右辺はテンプレート:Mvarに内在的な量である: テンプレート:Math theorem テンプレート:Math proof

Sec(ei,ej)=c+κiκjであったので、上記の定理は、有名なTheorema Egregiumの一般化になっている: テンプレート:Math theorem

Theorema Egregiumの一般化から以下の系が従う: テンプレート:Math theorem

一方、奇数次元のガウス曲率はテンプレート:Mvarに内在的な量ではない。実際ガウス曲率の定義K=detIIη=κ1κmテンプレート:Mvarの単位法線テンプレート:Mvarというテンプレート:Mvarに外在的な量に依存しており、テンプレート:Mvarの向きを変えればκ1,,κmの符号は全て反転してしまい、次元テンプレート:Mvarが奇数である事からK=κ1κmの符号も反転してしまう。

しかし次元テンプレート:Mvarが奇数の場合であっても、符号を除いてガウス曲率は内在的な量となる事を前述のTheorema Egregiumの一般化から示すことができる:

テンプレート:Math theorem

以上の事から、テンプレート:Mvarが偶数の場合にはM¯cにおけるテンプレート:Mvarのガウス曲率をリーマン曲率で具体的に書きあらわす事ができる。次節ではM¯cがユークリッド空間である場合に対し、この具体的な表記を求める。

オイラー形式

前節ではMM¯cが偶数次元でしかも余次元がテンプレート:Mvarのとき、[[#偶数次元のガウス曲率の内在性|ガウス曲率がテンプレート:Mvarの内在的な量である事]]を示した。

本節の目的はM¯c=m+1の場合に、ガウス曲率をテンプレート:Mvarに内在的な量で具体的に書きあらわす事にある。そのために導入するのがオイラー形式である。オイラー形式は偶数次元のリーマン多様体テンプレート:Mvar上で曲率テンソルを用いて定義される。そしてテンプレート:Mvarが余次元テンプレート:Mvarm+1に埋め込まれているときは、オイラー形式はガウス曲率の定数倍に一致する。

本節の内容は後でガウス・ボンネの定理を記述するときに重要となる。「オイラー形式」という名称も、ガウス・ボンネの定理からこの値がオイラー標数と関係づけられる事に由来する。


パッフィアン

オイラー形式を定義するため、「パッフィアン」を定義する。これは後述するように行列式の平方根に相当する。 テンプレート:Math theorem 上記の定理において、Pf(α)の存在一意性はnVテンプレート:Mvar次元ベクトル空間な事から明らかに従う。テンプレート:Mvarと同じ向きの正規直交基底の取り方によらないことも、Pf(α)の定義がテンプレート:Mvarの成分表示によらず、しかもe1emがそのような基底の取り方によらない事から明らかに従う。


歪対称行列A=(aij)ijに対し、紛れがなければα=i>jaijeiejのパッフィアンPf(α)の事をPf(A)とも表記する。 定義から明らかに次が成立する。 テンプレート:Math theorem

パッフィアンは具体的には以下のように書ける。 テンプレート:Math theorem

パッフィアンは行列式の平方根である: テンプレート:Math theorem

なお本節で我々は偶数次の歪対称行列に対して行列式の平方根がパッフィアンと一致する事を見たが、奇数次の歪対称行列の場合は行列式は常にテンプレート:Mvarになる事が知られている。よって奇数次の場合には「行列式の平方根」もテンプレート:Mvarになる。


オイラー形式

次に我々はパッフィアンを使ってオイラー形式を定義する。 テンプレート:Math theorem

上記の定義に関して3つ補足する。第一に、オイラー形式を定義する際、パッフィアンを(2π)kで割るのは、このようにすると後述するガウス・ボンネの定理で不要な定数が消えて定理の記述が簡単になるからである。

第二に、「Pf(Ω)」という記号の意味についてである。「Pf(Ω)」は[[#パッフィアンの具体的表記|パッフィアンテンプレート:Mathの具体的表記]]において、行列テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarに置き換え、さらに積をウェッジ積に置き換えることで定義される。すなわち、

Pf(Ω)=12kk!σ𝔖msgn(σ)Ωσ(1)σ(2)Ωσ(m1)σ(m)

なお、添字の上下がテンプレート:Mathの具体的表記とは異なっているが、正規直交基底を考えているのでこれは問題にならない。

第三に、テンプレート:Mvarは2-形式であるので、上述のウェッジ積はテンプレート:Mvarの入れ替えに関して可換である。よって前節で通常の実数係数の行列に対して成立した定理の多くがPf(Ω)に対しても成立する。

特に、Pf(Ω)は正規直交基底の向きを保つ取り方に対して不変であり、したがってオイラー形式はテンプレート:Mvarと同じ向きの正規直交基底の取り方によらずwell-definedである。

したがって、オイラー形式はテンプレート:Mvarの全域で定義可能である。


(正規直交とは限らない)基底e1,,emとその双対基底をe1,,emを使って曲率テンソルを

Rijk=g(R(ei,ej)e,ek)

と成分表示すると、オイラー形式を下記のように成分表示できる: テンプレート:Math theorem

なお、上式はi1,,ikおよびj1,,jk1,,kの置換になっている項以外はテンプレート:Mvarになる。

オイラー形式とガウス曲率の関係

本節では、偶数次元リーマン多様体テンプレート:Mvarが余次元テンプレート:Mvarでユークリッド空間に埋め込まれているときは、ガウス曲率とオイラー形式は定数倍を除いて一致する事を見る:

テンプレート:Math theorem テンプレート:Math proof

なお、なぜパッフィアンという「行列式の平方根」がここで登場するか、という問いに対する答えるには、チャーン・ヴェイユ理論を必要とするため、本項では触れない。

ガウス・ボンネの定理

本節ではガウス・ボンネの定理を紹介する。この定理は、偶数次元のリーマン多様体において、オイラー標数をオイラー形式の全空間における積分で記述できるという趣旨の定理である。

元々はテンプレート:Mvarが2次元の場合に対して示されたものであり、一般の偶数次元に対する定理は区別のためチャーン・ガウス・ボンネの定理とも呼ばれる。

テンプレート:Math theorem


証明のアイデア

Mm+1を余次元テンプレート:Mvarで向き付け可能なリーマン多様体とする。すでに述べたようにテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの体積要素をそれぞれdVdVとすると、両者の間には

G*(dV)=KdV

という関係がある。ここでテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarのガウス曲率である。

テンプレート:Mvarコンパクトで縁がなければ、ド・ラームコホモロジーの一般論から、ガウス写像G:MSm写像度deg(G)

deg(G)=MG*(dV)SmdV=MKdVVol(Sm)

に等しいテンプレート:Refn。ここでVol(Sm)は球面テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar次元体積である。

この事実を利用すると、偶数次元のテンプレート:Mvarに対し以下の定理が結論付けられる:

テンプレート:Math theorem

テンプレート:Math proof

上記の定理にガウス曲率がオイラー形式で表記できたという事実を適用する事で、ホップは以下を示した: テンプレート:Math theorem ここで我々はテンプレート:Mathとすると、

Vol(Sm)=2(2π)k13(2k1)

であるテンプレート:Refn事を用いた(超球の体積の項目も参照)。

上記の定理は「テンプレート:Mvarm+1に余次元テンプレート:Mvarで埋め込まれている」という強い条件の元でのみ成立しているので、ガウス・ボンネの定理を示すにはこの条件を無くす必要がある。そのために使うのが下記の定理である: テンプレート:Math theorem

よってテンプレート:Mvarnの部分多様体だと仮定しても一般性を失わない。しかしテンプレート:Mvarnにおいて余次元テンプレート:Mvarとは限らないので、このままでは前述のホップによる定理を適用できない。

そこでテンプレート:Mvarnテンプレート:Mvarだけ「太らせたもの」(すなわちテンプレート:仮リンク)をテンプレート:Mvarとすると、テンプレート:Mvarが小さければテンプレート:Mvarテンプレート:Mathと位相同型である。ここでテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの次元である。よって

χ(N)=χ(M×Snm1)=χ(M)χ(Snm1)=2χ(M)

が成立する。

χ(N)nで余次元テンプレート:Mvarなので、前述のホップによる結果を適用でき、

Neu(ΩN)=χ(N)=2χ(M)

が言えるテンプレート:Refn。ここでΩNテンプレート:Mvarの曲率形式である。


ヘルマン・ワイルは管状近傍の体積を具体的に(非常に複雑な計算で)求める事で、Neu(ΩN)テンプレート:MathのときMeu(Ω)テンプレート:Mvar倍に収束する事を示したテンプレート:Refn。以上の議論からガウス・ボンネの定理が証明された。

擬リーマン多様体の場合

本稿ではリーマン多様体に対するガウス・ボンネの定理を記述したが、擬リーマン多様体でも同様の定理が成立する[7]

テンプレート:Math theorem

脚注

出典

テンプレート:Reflist

注釈

テンプレート:Reflist

文献

参考文献

その他

  1. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「Tu68」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  2. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「Lee134」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  3. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「total_curvature」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  4. テンプレート:Cite book
  5. #Lee p.151.
  6. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「Carmo129」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  7. #Gilkey p.127.