マッカイグラフ
テンプレート:専門的 マッカイグラフ(テンプレート:Lang-en-short)とは、有限群 テンプレート:Mvar と有限次元複素線型表現 テンプレート:Mvar から定まる箙であり、テンプレート:Mvar のテンプレート:仮リンクの構造に関連する情報を表している。箙の各頂点は テンプレート:Mvar の既約指標 テンプレート:Math, …, テンプレート:Math に対応し、テンプレート:Mvar 次元表現 テンプレート:Mvar の指標 テンプレート:Math とのテンソル積 テンプレート:Math が
と分解されるとき、頂点 テンプレート:Math から テンプレート:Math へ テンプレート:Math 本の矢を描くテンプレート:Sfn。 一般線型群 テンプレート:Math の有限部分群 テンプレート:Mvar に対して、 テンプレート:Mvar のマッカイグラフとは テンプレート:Mvar の自然表現のマッカイグラフを指す。
表現 テンプレート:Mvar のカルタン行列 テンプレート:Math は テンプレート:Math と定義される。ここで テンプレート:Mvar は テンプレート:Mvar 次単位行列であり、テンプレート:Mvar は隣接行列 テンプレート:Math である。テンプレート:Mvar が テンプレート:Mvar の元ならベクトル テンプレート:Math はカルタン行列 テンプレート:Mvar の固有値 テンプレート:Math に対応する固有ベクトルである。
テンプレート:仮リンク(テンプレート:Lang)に由来するマッカイ対応(テンプレート:Lang)とは、特殊線型群 テンプレート:Math の有限部分群のマッカイグラフと拡張ディンキン図形との間に一対一の対応があることを述べたものである。この関係は、単純リー代数の テンプレート:仮リンクに現れる。
定義
Gを有限群とし、VをGの表現とする。 をその指標とする。をGの既約表現とする。
であるとき、Gのマッカイグラフを次のように定義する:
- Gの各既約表現はの頂点に対応する。
- nij > 0であるとき、からへ有向辺を張る。そして、その辺の重みはnijとする: .
- もし nij = njiである場合 と に、矢印の代わりに辺を張る。加えて、もしnij = 1であれば、 対応する辺に重みは書かない。
nijは内積を考えることにより計算できる。以下の式が成り立つ:
GL(2, C)の有限部分群のマッカイグラフは、そのカノニカルな表現のマッカイグラフとして定義される。
SL(2, C)の有限部分群については、カノニカルな表現は自己双対であり、従ってnij = njiが任意のi,jについて成り立つ。故に、SL(2, C)の有限部分群のマッカイグラフは無向グラフとなる。
実は、マッカイ対応により、SL(2, C)の有限部分群と拡張コクセター・ディンキン図形の間にA-D-E型の一対一対応関係がある。
Vのカルタン行列Cを次のように定義する:
ここではクロネッカーのデルタである。
いくつかの結果
- 有限群 G の表現 V が忠実であるのは、V のマッカイグラフは連結であるとき、かつそのときに限るテンプレート:Sfn。
- SL(2, C)の有限部分群のマッカイグラフは自己ループをもたない。すなわち、nii = 0が全てのiについて成り立つ。
- SL(2, C)の有限部分群のマッカイグラフの有向辺の重みは常に1かそれより小さい。
例
- G = A × Bとし、AとBのカノニカルな既約表現cAとcBがあるとする。, i = 1, ..., kがAの既約表現で、, j = 1, ..., ℓがBの既約表現であるとしたとき、
- はの既約表現で、である。この場合、以下が成り立つ。
- 故に、Gのマッカイグラフのと に辺があるのは、 Aのマッカイグラフのとに辺があり、かつBのマッカイグラフのとの間に辺があるときに限る。このとき、Gのマッカイグラフの辺の重みはAとBのマッカイグラフの対応する辺の重みの積となる。
- フェリックス・クラインは、SL(2, C)の有限部分群が二項正多面体群であることを示した。マッカイ対応は、この二項多面体群のマッカイグラフと拡張ディンキン図形の間に一対一の対応があることを述べている。例えば、テンプレート:仮リンクとしよう。SL(2, C)の各部分群SU(2, C)の各部分群と共役である。SU(2, C)の行列を考えよう:
- ここでεは1の8乗根である。すると、 はS, U, Vにより生成される。言い換えると、次が成り立つ:
- の共役類は次の通り:
- の指標表は
- ここで である。カノニカルな表現は cによって表される。内積を考えることで、のマッカイグラフはの拡張コクセター・ディンキン図形であることが分かる。
関連事項
脚注
参考文献
- テンプレート:Citation
- テンプレート:Cite book
- テンプレート:Citation EuDML 203220
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