数学記号の表

提供: testwiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

テンプレート:出典の明記 テンプレート:Otheruses テンプレート:Redirect 数学的概念を記述する記号数学記号という。数学記号は、数学上に抽象された概念を簡潔に表すためにしばしば用いられる。

数学記号が示す対象やその定義は、基本的にそれを用いる人に委ねられるため、同じ記号に見えても内容が異なっているということがあれば、逆に、異なって見える記号が同じ対象を示しているということもある[注 1]。従って本項に示す数学記号とそれに対応する数学的対象は、数多くある記号や概念のうち、特に慣用されうるものに限られる。

論理記号

以下の解説において、文字 テンプレート:Math はそれぞれ何らかの命題を表すものとする。

記号 意味 解説
論理積、連言 (AND) テンプレート:Math」は「命題 テンプレート:Mvar と命題 テンプレート:Mvar がともに真」という命題を表す。
論理和、選言 (OR) テンプレート:Math」は「命題 テンプレート:Mvar と命題 テンプレート:Mvar の少なくとも一方は真」という命題を表す。
¬ 否定 (NOT) テンプレート:Math」は「命題 テンプレート:Mvar が偽」という命題を表す。
論理包含、含意 テンプレート:Math」は、「命題 テンプレート:Mvar が真なら必ず命題 テンプレート:Mvar も真」という命題を表す。テンプレート:Mvar が偽の場合は テンプレート:Math は真である。
, iff,  同値 テンプレート:Math」、「テンプレート:Math」は テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の真偽が必ず一致することを意味する。iffif and only if の略である。
論理的帰結、伴意 主に意味論的な帰結関係に使われる。
推論 主に形式的な帰結関係に使われる。「テンプレート:Math」と書いて、有限個の論理式 テンプレート:Math から、形式的に論理式 テンプレート:Mvar を推論できることを表す。
全称限量記号 しばしば テンプレート:Math のように書かれ、集合 テンプレート:Mvar任意 テンプレート:Mvar に対して命題 テンプレート:Math が成立することを表す。
存在限量記号 しばしば テンプレート:Math のように書かれ、集合 テンプレート:Mvar の中に条件 テンプレート:Math を成立させるような元 テンプレート:Mvar が少なくとも1つ存在することを表す。
1, 1, ! 一意的に存在 しばしば テンプレート:Math のように書かれ、集合 テンプレート:Mvar の中に条件 テンプレート:Math を成立させるような元 テンプレート:Mvar唯一つ存在することを表す。他の記法も同様である。
結論 文頭に記され、その文の主張が前述の内容を受けて述べられていることを示す。ゆえに。
理由・根拠 文頭に記され、その文の内容が前述の内容の理由説明であることを示す。”なぜならば”。
:=, : 定義 テンプレート:Math」は、テンプレート:Mvar という記号の意味するところを、テンプレート:Mvar と定義することである。「テンプレート:Math」とも書く。また "=" の上に "def" ないし "" を書くこと(=def,=)もある。 :は命題を定義するときに使い、:= は何らかの数量や対象を定義するときに使う。

集合論の記号

以下の解説において、テンプレート:Math は任意の集合を、 は記号の作用素を表す。

記号 意味 解説
{ : }, {  }, { ; } テンプレート:仮リンク テンプレート:Math のように用いる。例えば テンプレート:Mathテンプレート:Mvar の元のうち、命題 テンプレート:Math が真であるものすべてを集めた集合を意味し、これはまた テンプレート:Math のようにもしばしば略記される(「テンプレート:Math」のような条件が省略されている場合、テンプレート:仮リンクであるか紛れのおそれがないので省略したのかは文脈を読むべきである)。
, , , ∌ 集合に対する元の帰属関係 テンプレート:Math」は、テンプレート:Mvar が集合 テンプレート:Mvar の元であることを意味する。「テンプレート:Math」は、テンプレート:Math の否定、すなわち テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の元でないことを意味する。
= 集合の一致 テンプレート:Math」は集合 テンプレート:Mvar と集合 テンプレート:Mvar が等しいことを示す。
= の否定 テンプレート:Math」は集合 テンプレート:Mvar と集合 テンプレート:Mvar が等しくないことを示す。
, , , ,, , ⊄, ⊅ 集合の包含関係 テンプレート:Math」は テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar部分集合であることを意味する。必要に応じて「テンプレート:Math」とも書く。他も同じ。

テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar が等しい場合を含み、真部分集合に対しては テンプレート:Math が用いられる。テンプレート:Math真部分集合のみを指す流儀と、一般の部分集合を指す流儀がある。テンプレート:Math が一般の部分集合を表す場合には真部分集合を テンプレート:Math によって表わし、テンプレート:Math が真部分集合を表す場合には一般の部分集合を テンプレート:Math によって表わす。
テンプレート:Math と同様、テンプレート:Math などの記号もある。

集合演算
記号 意味 解説
共通部分 テンプレート:Math」は集合 テンプレート:Mvar と集合 テンプレート:Mvar の共通部分を表す。またλΛSλは、集合族 テンプレート:Math の共通部分を表す。𝔖:={Sλ | λΛ} のとき、上の集合族を 𝔖と書くことがある。
和集合 テンプレート:Math」は集合 テンプレート:Mvar と集合 テンプレート:Mvar の和集合を表す。また、λΛSλは、集合族 テンプレート:Math の和集合を表す。𝔖 が上欄のものであるとき、上の集合族を 𝔖と書くことがある。
+, , 非交和集合 ST」は「テンプレート:Math」に同じであるが、テンプレート:Math空集合であることを暗に述べている。

この場合、集合族の和集合はλΛSλのように記す。

,  差集合 テンプレート:Math」は、集合 テンプレート:Mvar から集合 テンプレート:Mvar を除いた差集合を表す。「テンプレート:Math」も同じ。
c,  補集合 テンプレート:Math は集合 テンプレート:Mvar の補集合を表す。c は テンプレート:En の略である。「S」も同じ。
2, 𝔓(), 𝒫() 冪集合 テンプレート:Math は、テンプレート:Mvar の部分集合をすべて集めた集合を表す。𝔓(S) とも書く。
(,,) 順序対 元の順序付けられた組
×,  直積集合 テンプレート:Math」は テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の直積を表す。一般に、集合族 テンプレート:Math の直積をλΛSλのように記す。
/ 商集合 テンプレート:Math」は、集合 テンプレート:Mvar同値関係 テンプレート:Math によって定まる テンプレート:Mvar の商集合を表す。
Map(,), , (,) 配置集合 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar から テンプレート:Mvar への写像をすべて集めた集合を表す。
,  対称差 対称差は、二つの集合に対し、一方には含まれるが他方には含まれない元をすべて集めた集合を表す: PQ:=(PQ)(PQ)=(PQ)(QP)
写像
記号 意味 解説
f: 写像 テンプレート:Math」は、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar から テンプレート:Mvar への写像であることを示す。
元の対応 xfy は、テンプレート:Mvar を写像 テンプレート:Mvar によって写したものが テンプレート:Mvar であることを意味する。文脈上明らかであれば テンプレート:Mvar の記述は省略される。
合成写像 fg」は写像 テンプレート:Mvar と写像 テンプレート:Mvar の合成を表す。すなわち (fg)(x)=f(g(x)) である。
Im, Image, [] 写像 φ に対して、Image φ はその写像の像全体の集合(値域)を表す。写像φ:XYに対して φ[X]とも書く。
二項関係演算
記号 意味 解説
= 相等 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar が等しいことを表す。
不一致 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar が等しくないことを表す。
,,,,

(等号#ほぼ等しいを参照)

ほぼ等しい テンプレート:Math」または「テンプレート:Math」は テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar がほぼ等しいことを表す。記号 テンプレート:Math は日本など少数の地域でのみ通用し、テンプレート:Math の方が標準的である。その他にも テンプレート:Math などを同様の意味で用いることもある。近似においてどのくらい違いを容認するかは文脈による。多くの場合、誤差解析的な意味で用いられ、ある誤差の見積もりの下で両者が等しいことを示すが、そのほかにも漸近解析においては漸近的に等しいという意味で用いられる。
順序構造
記号 意味 解説
<,> 大小関係, 順序 テンプレート:Mvar < テンプレート:Mvar」は テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の間に何らかの順序が定まっていて、テンプレート:Mvar の方が「先」であることを示す。必要に応じて「テンプレート:Mvar > テンプレート:Mvar」とも書く。
, , ,  大小関係, 順序 テンプレート:Math」とは「テンプレート:Math または テンプレート:Math」のことである。「テンプレート:Math」も同様に定義される。
(,), ],[ 開区間 (テンプレート:Mvar) は テンプレート:Math を表す。
[,] 閉区間 テンプレート:Math は {テンプレート:Mvar : テンプレート:Math を表す。
(,], ],], [,), [,[ 半開区間 (テンプレート:Mvar, テンプレート:Mvar] は テンプレート:Math を表す
sup 上限 集合 テンプレート:Mvar に対し、テンプレート:Mathテンプレート:Mvar の上限を表す。また、写像 テンプレート:Mvar に対し、テンプレート:Math の上限をsupxSf(x)とも書く. これは sup{f(x); xS}の略記である。

その他、幾つかの記法のバリエーションがある。

inf 下限 上限の対義語で、記法は上限と同様。
max 最大値 記法は上限と同様
min 最小値 記法は上限と同様
特定の集合
記号 意味
, 空集合
𝐏,  素数 (Prime numbers) の全体、射影空間など
𝐍,  自然数 (Natural numbers) の全体
𝐙,  整数 (独: Zahlen) の全体
𝐐,  有理数 (Rational numbers) の全体
𝐑,  実数 (Real numbers) の全体
𝐀, 𝔸 代数的数 (Algebraic numbers) の全体、アフィン空間、アデールなど
𝐂,  複素数 (Complex numbers) の全体
𝐇,  四元数 (Hamilton numbers) の全体
𝐎, 𝕆 八元数 (Octonions) の全体
𝐒, 𝕊 十六元数 (Sedenions) の全体
𝐔, 𝕌 グロタンディーク宇宙 (Grothendieck universe) の全体
𝔽q,GF(q) 位数 テンプレート:Mvar有限体
ΔX 対角線集合ΔX:={(x,x); xX}
濃度
記号 意味 解説
[[バーティカルバー|テンプレート:Unicode]], card, # 濃度 テンプレート:Unicode は集合 テンプレート:Mvar の濃度を表す。テンプレート:Mathテンプレート:Math も同じ。
0, 𝔞, 0 可算濃度 自然数全体の集合の濃度。これは極小(選択公理を認める場合は最小)の無限濃度である。
, 𝔠, 1 連続体濃度 実数全体の集合の濃度。これが可算濃度の次の濃度であるというのが連続体仮説である。

位相空間論の記号

以下、テンプレート:Mvar などは集合を表す。

記号 意味 解説
𝒪, 𝔒 開集合 テンプレート:Mvar 上に定まる開集合系を表す。開集合系によって位相を定める文脈では テンプレート:Mvar(X,𝒪) などとも書く。
𝒞,  閉集合 テンプレート:Mvar 上に定まる閉集合系を表す。閉集合系によって位相を定める文脈では テンプレート:Mvar(X,𝒞) などとも書く。
B(x,r), Br(x), BX(x,r) 球体 xX を中心とする半径 r>0 の開球体を表す。どの集合の位相で考えているかを明記するときは BX(x,r) のように書く。
IntX, X 内部、開核 テンプレート:Mvar の内部 (interior) を表す。
X, X, ClX 閉包 テンプレート:Mvar の閉包 (closure) を表す。
X 境界 テンプレート:Mvar の境界 (frontier, boundary) を表す。
𝒪Y 相対位相 位相空間 (X,𝒪)YX に対して、𝒪Y は相対位相を表す。

定数

テンプレート:Main ある数学定数を表すために広く習慣的に使われる記号がいくつかある。

記号 意味 解説
0, O 加法単位元(零元) 加法における単位元、乗法の零元などを指す。加法的代数系の単位元を テンプレート:Math あるいは テンプレート:Math と書く。
1 乗法単位元 乗法における単位元、加法の零元などを指す。乗法的代数系の単位元を 1 あるいは テンプレート:Math と書く。
[[Π|テンプレート:Π]] 円周率 円の直径に対する円周の比。しばしば平面の名称にも用いられる。
[[e|テンプレート:Mvar]] ネイピア数(自然対数の底) リンク先参照。定義の一例としてddxax=ax なる テンプレート:Mvar
[[i|テンプレート:Mvar]], [[j|テンプレート:Mvar]], [[k|テンプレート:Mvar]] 虚数単位 自乗して テンプレート:Math となる数。電気工学系では電流 テンプレート:Mvar との混同を避けるためしばしば テンプレート:Mvar を用いて、テンプレート:Math, テンプレート:Mvar と共に四元数体の、上のベクトル空間としての基底をなす。

幾何学の記号

初等幾何
記号 意味 解説
合同 適当な方法で一致させることができる図形の間の関係。
, 相似 テンプレート:Mvar∽△テンプレート:Mvarで△テンプレート:Mvarと△テンプレート:Mvarが相似であることを表す。
(,,) 座標 テンプレート:Mathで平面における座標テンプレート:Mvarがそれぞれテンプレート:Mathテンプレート:Mathに位置することを表す。
テンプレート:Mvarや∠テンプレート:Mvarで点テンプレート:Mvarにおける角を表す。また、複素数の複素平面上におけるベクトルが実軸となす角度を表す。
直角 テンプレート:Mvarで点テンプレート:Mvarにおける角が直角であることを表す。
垂直 テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarで直線テンプレート:Mvarと直線テンプレート:Mvarが垂直であることを表す。
//,  平行 テンプレート:Mathで直線テンプレート:Mvarと直線テンプレート:Mvarが平行であることを表す。
テンプレート:Mvar で点 テンプレート:Mvar と点 テンプレート:Mvar を結ぶ弧を表す。
距離空間
記号 意味 解説
d(,) 距離関数 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar との距離を表す。
diam() テンプレート:Mathテンプレート:Math (テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar) 全体の集合の上限。
代数的トポロジー
記号 意味 解説
H() コホモロジー ホモロジー論と代数トポロジーにおいてはコチェイン複体から定義されるアーベル群の列を意味する一般的な用語である。
H() ホモロジー 代数的位相幾何学抽象代数学において、ホモロジー (「同一である」ことを意味するギリシャ語のホモス (ὁμός) に由来)は与えられた数学的対象。
π() ホモトピー ホモトピーとは、点や線や面などの幾何学的対象、あるいはそれらの間の連続写像が連続的に移りあうということを定式化した位相幾何学における概念のひとつである。

解析学の記号

極限操作
記号 意味 解説
非常に小, 漸近記法 テンプレート:Math」は テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar に比べて非常に小さいことを表す。「どれくらい」小さいかは文脈による。

また、函数の漸近挙動を表すこともある。テンプレート:Mvarn または の部分集合とし、aD とする。函数 テンプレート:Mvar は、テンプレート:Mvar の除外近傍 テンプレート:Mathテンプレート:Mvar の共通部分 U0D 上で g(x)0 となる函数とする。函数 テンプレート:Mvar

limxaf(x)g(x)=0

をみたすとき、テンプレート:Mvar の周辺では テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar にくらべて無視できるといい、fg と記す。[1]

非常に大 テンプレート:Math」は テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar に比べて非常に大きいことを表す。「どれくらい」大きいかは文脈による。
,  小さくない方, 大きくない方 xyテンプレート:Mvar, テンプレート:Mvar の小さくない方を、xyテンプレート:Mvar, テンプレート:Mvar の大きくない方を表すことがある。
lim 極限 数列 テンプレート:Math に対し、limnan はその数列の極限値を表す。

また、関数 テンプレート:Math に対し、limxcf(x)テンプレート:Mathテンプレート:Mvar における極限値を表す。

lim sup,lim 上極限 lim supnan=infnsupknak
lim inf,lim 下極限 lim infnan=supninfknak
o() 漸近記法 関数の漸近挙動を表す。
O()
Θ()
Ω()
微分積分
記号 意味 解説
導関数, 微分 関数 テンプレート:Mvar に対し、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の導関数を表す(ラグランジュの記法)。テンプレート:' はダッシュともプライムとも読まれる。

また、次のようにも表記される。

ddxf(x), dfdx(x)
ddx
偏微分 f(x,y)x:多変数関数 テンプレート:Mathテンプレート:Mvar に関する偏微分を表す。
積分 abf(x)dx : 関数 テンプレート:Math の区間 テンプレート:Math における積分を表す。
Df(x)dx : テンプレート:Math の領域 テンプレート:Math における積分を表す。
f(x)dx : テンプレート:Math の不定積分。または、積分域が明らかな場合の略記。
線積分 Df(x)dx : テンプレート:Math の領域 テンプレート:Math における線積分を表す。
面積分 Df(x)dx : テンプレート:Math の領域 テンプレート:Math における面積分を表す。
体積積分 Df(x)dx : テンプレート:Math の領域 テンプレート:Math における体積積分を表す。
ナブラ 各成分を微分するベクトル微分作用素を表す。
ラプラシアン 2つの テンプレート:Math の内積になるラプラスの微分作用素を表す。
Δ
ダランベルシアン 物理学において、時空の空間成分のラプラシアンに時間成分を加えたもの。
C Ck=Ck(D)テンプレート:Math 上で定義された テンプレート:Math連続微分可能な関数からなる集合を表す。
div 発散(湧き出し) ベクトル場 テンプレート:Math に対する テンプレート:Math を与える。
rot,curl 回転(渦度) ベクトル場 テンプレート:Math に対する テンプレート:Math を与える。
grad 勾配 スカラー場 テンプレート:Math に対する テンプレート:Math を与える。
関数グラフ
記号 意味 解説
β(x) ベータ関数
ζ(x) ゼータ関数
erf(x) 誤差関数 特殊関数の一種。

erf(x):=2π0xet2dt

で定義される。

比例 変数が比例の関係にある場合に使用する。例として、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar に比例するとき、テンプレート:Mathと表す。

代数学の記号

算術記号
記号 意味 解説
+ 正符号 テンプレート:Mvar反数加法に関する逆元)を表すために負符号を用いて テンプレート:Math と記す。反数を与える演算を負符号で表すことに対応して、テンプレート:Mvar 自身を与える恒等変換に正符号を用い、その結果を テンプレート:Math のように表すことがある。
負符号
+ 加法 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の和を表す
総和
k=1nak:=a1+a2++an1+an

と定義され、その極限として定まる無限和

k=1aklim\limits nk=1nak

と書く。またある命題 テンプレート:Math があるとき、テンプレート:Math を満たすような各 テンプレート:Mvar についての和を取ることを

P(k)ak

と書く。

減法 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の差を表す。通常、テンプレート:Mvar反数 テンプレート:Math を用いて テンプレート:Math と定義されている。
± 加法減法 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の和と差を表す。
× 乗法 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の積を表す。中黒 (bullet operatorまたはdot operator) を使って テンプレート:Math と書いたり、アスタリスクを使って テンプレート:Math とも書く。特にアスタリスクは多くのプログラミング言語において乗法の演算子として用いられる。
*
1 乗法逆元 テンプレート:Mathはある数テンプレート:Mvarとの積がテンプレート:Mathとなる数を表す。テンプレート:Sfracと書かれることもある。
総乗 はたくさんの加法を一挙に表すものであったが、 はたくさんの乗法を一挙に表すものである。
k=1nak=a1×a2××an

他の記法のバリエーションも に同じ。

÷ 除法 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar で割った剰余の組か、あるいは商を表す。テンプレート:Math の商はしばしば分数 テンプレート:Math で表され、また斜線自体を商を与える演算子と見なすことがある。多くのプログラミング言語においては商を与える演算子として / が定義されている。
/
!,$ (順に)階乗, 超階乗 テンプレート:Mathテンプレート:Mvar の階乗を表す。テンプレート:Mathテンプレート:Mvar超階乗を表す。
δij クロネッカーのデルタ テンプレート:Math のとき テンプレート:Mathテンプレート:Math2 のとき テンプレート:Math
,[] 床関数 xテンプレート:Mvar 以下の最大整数を表す。
天井関数 xテンプレート:Mvar 以上の最小整数を表す。
(nk),nCk,Ckn 二項係数組合せ 通常は括弧書きで表される。C を使った記法は様々なバリエーションがある。
合同算術・初等数論
記号 意味 解説
mod,% 剰余 テンプレート:Math2」は整数 テンプレート:Mvar の属する法 テンプレート:Mvar剰余類や、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar で割った余りを表すテンプレート:要出典C言語やその影響を受けたプログラミング言語などでは整数の剰余を与える演算子として % が定義されている[注 2]Fortran のように mod を用いる言語も存在する。
| 割り切る テンプレート:Math は、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar を割り切る、つまり テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar約数であることを表す。
| | の否定(割り切れない) テンプレート:Math は、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の約数ではないことを表す。
(mod) 合同 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarとして合同であることを示す。
ord() 位数 あるの個数を群の位数という。また群の元 テンプレート:Mvar に対し、テンプレート:Mathテンプレート:Mvar の生成する巡回群の位数を表す。
(,) 最大公約数 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の最大公約数を表す。テンプレート:Mathテンプレート:En の略である。プログラミング言語の数学ライブラリにおいて、最大公約数を与える関数(サブルーチン)が gcd としてしばしば定義される。
gcd(,)
1 モジュラ逆数 整数 テンプレート:Mvar と法 テンプレート:Mvar について

ax1(modm)

を満たす テンプレート:Mvar をモジュラ逆数といい、テンプレート:Math で表す。

記号 意味 解説
e 冪等元 環の冪等元をしばしば テンプレート:Mvar で表す。
p プラスチック数 テンプレート:Mvarx3=x+1,という代数方程式の唯一の解。
記号 意味 解説
|| 絶対値 テンプレート:Mathテンプレート:Mvar の絶対値である。
abs()
ノルム テンプレート:Mathテンプレート:Mvar のノルムである。
実部 複素数 テンプレート:Mvar に対し、テンプレート:Math はその実部を、テンプレート:Math はその虚部を表す。テンプレート:Math2
Re
虚部
Im
共役複素数 複素数 テンプレート:Mvar に対し、z¯ はその共役複素数を表す。
deg 次数 多項式 テンプレート:Mvar に対して、テンプレート:Math はその次数を表す。
, 冪根根基 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar乗根を表す。テンプレート:Mvar が 2 であるときには単に テンプレート:Math と書くことが多い。イデアルの根基を表す。
, 内積 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の内積を表す。
(,)
記号 意味 解説
dim 次元 ベクトル空間 テンプレート:Mvar に対し、「テンプレート:Math」は テンプレート:Mvar の次元を表す。
|| 行列式 テンプレート:Math正方行列 テンプレート:Mvar の行列式である。
det()
tr() テンプレート:Math は正方行列 テンプレート:Mvar の跡である。
t,t 転置 テンプレート:Mvar は行列 テンプレート:Mvar の転置行列である。
rank 階数 線形写像 テンプレート:Mvar に対して、テンプレート:Mathテンプレート:Math を表す。また、行列 テンプレート:Mvar に対して、テンプレート:Mathテンプレート:Mvar の階数を表す。
Ker, ker 零空間 準同型、ベクトル空間の間の線形写像 テンプレート:Mvar に対して、テンプレート:Math はその準同型の核を表す。
Im, im 準同型、ベクトル空間の間の線形写像 テンプレート:Mvar に対して、テンプレート:Math はその準同型の像を表す。
Hom(,) 準同型集合 テンプレート:Math は、作用域 テンプレート:Mathbf のある代数系 テンプレート:Math2 の間の作用準同型 (テンプレート:En) 全体からなる集合を表す。
Aut() 自己同型群 テンプレート:Math は、テンプレート:Mvar のそれ自身に対する同型 (テンプレート:En) 全体からなるを表す。
Inn() 内部自己同型群 テンプレート:Math は、テンプレート:Mvar内部自己同型 (テンプレート:En) 全体からなるを表す。
End() 自己準同型 テンプレート:Math は、テンプレート:Mvar のそれ自身に対する準同型 (endomorphism) 全体からなる集合(モノイド)を表す。
記号 意味 解説
生成 テンプレート:Mvarとすると、テンプレート:Mvar の部分集合 テンプレート:Mvar に対し、テンプレート:Mathテンプレート:Mvar生成する部分群を表す。特に、テンプレート:Mvar一元集合 テンプレート:Math であるときには テンプレート:Math とも書く。これは テンプレート:Mvar の生成する巡回群である。環やベクトル空間などについても同様の記法を使う。
() 生成するイデアル テンプレート:Mathテンプレート:Math の生成するイデアル
K[] 多項式環、生成する環 テンプレート:Mvar可換環とするとき、テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Math} を含む最小の。生成系が不定元のみからなれば多項式の環である。
K() 有理関数環、生成する体 テンプレート:Mvar可換体とするとき、テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Math} を含む最小の。生成系が不定元のみからなれば有理式の体である。
K 非可換多項式環、生成する環 テンプレート:Mvar を非可換環とするとき、テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Math} を含む最小の環。

統計学の記号

統計学
記号 意味 解説
r. v. 確率変数 テンプレート:En の略
p. m. f. あるいは pmf 確率質量関数 テンプレート:En の略
p. d. f. あるいは pdf 確率密度関数 テンプレート:En の略
“確率変数”が“確率分布”に従う X𝒟確率変数 テンプレート:Mvar確率分布 𝒟 に従うことを表す
i. i. d. 独立同分布 テンプレート:En の略。テンプレート:Math は確率変数 テンプレート:Math が同じ確率分布独立に従うことを表す
P(),() 確率 テンプレート:Math事象 テンプレート:Mvar の確率
E(),𝔼() 期待値 テンプレート:Math確率変数 テンプレート:Mvarの期待値。

確率分布に対して定義する場合は「平均」と呼ばれる。

V() 分散 テンプレート:Math確率変数 テンプレート:Mvar の分散
Cov(,) 共分散 テンプレート:Math確率変数 テンプレート:Mvar の共分散
N(μ,σ2) 正規分布 平均 テンプレート:Mvar, 分散 テンプレート:Math の正規分布
ρ 相関係数 確率変数の相関係数
dsv 代表値 dsvはdescriptive statistics valueから来ている。
median 中央値 メジアン、メディアン、メデアンとも呼ぶ。
range 範囲 レンジとも呼ぶ。
mode 最頻値 モードとも呼ぶ。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ

注釈

テンプレート:Reflist

出典

テンプレート:Reflist

参考資料

  • JIS Z8201 数学記号

関連項目

テンプレート:数学


引用エラー: 「注」という名前のグループの <ref> タグがありますが、対応する <references group="注"/> タグが見つかりません